研究課題
基盤研究(C)
22年度までに合成法を確立し、マウス腫瘍への特異的集積を示すことが明らかとなったた^<18>F標識ラクトソームについて、京都大学所属の連携研究者木村博士らの協力により小動物PETによるイメージングを行った結果、Hela腫瘍移植モデルマウスの腫瘍イメージングに成功した。しかしながら血中滞留性が高いため、良好なイメージを得るためには投与後6時間を要した。投与後PET撮像直前までマウスを覚醒させておけば血中クリアランスが高くなり良好な画像を得るまでの時間が多少短縮されたが、さらに時間を短縮するためラクトソームの粒子径の縮小や構造の改善などのさらなる工夫が必要だと考えられた。他の腫瘍モデルについては検討中である。一方で放射性ヨウ素標識ラクトソームの合成は、^<18>F標識ラクトソーム合成法に準じ、SIBとポリ乳酸を反応させて得たI-BzPLLA合成を、両親媒性ポリマーと自己集合化させることで効率よく得る方法を確立した。^<131>I標識ラクトソームを用いた腫瘍移植マウスにおける生体内分布実験の結果、各種腫瘍への選択的な集積を認めた。またインビトロにおける細胞毒性試験によって、dose dependentに細胞毒性を示すことを明らかにし、イメージングのみならず腫瘍の内用放射線治療薬としての開発の可能性があると考えられる。京都大学との連携により^<123>I標識ラクトソームを用いてマウス腫瘍のSPECTイメージングにも成功したが、高い血中滞留性のため良好な描画を得るには投与後6時間を要した。また、^<125>I標識ラクトソームを得ることも可能となり、生体内安定性や代謝を検討中である。PET核種である^<124>I体の合成およびインビボ評価の検討については、連携研究者船木博士の所属先である東北大サイクロトロンセンターが、東日本大震災によって甚大な被害を受けたため、当面行う目途がたたず、本研究計画の再構築を強いられることになった。表面修飾型ラクトソームの合成については検討中である。
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