配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2012年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究概要 |
収束超音波(HIFU)による軟部肉腫に対する抗腫瘍効果の解析,特に腫瘍免疫学的効果の解析について,Sarcoma 180細胞をマウス背部皮下に接種することで得られた固形肉腫を対象に行った。得られたマウス背部固形肉腫に対し出力10WのHIFUを10秒間単回照射し,以下の結果を得た。(1)腫瘍径・生存率:照射群における腫瘍径の増大は非照射群に比べ抑制され,生存率が良好であった,(2)アポトーシス:照射群の腫瘍細胞の旺盛なアポトーシスが観察された,(3)CD4・CD8陽性リンパ球の発現:照射群で集簇性の浸潤が観察された,(4)腫瘍関連マクロファージの発現:照射群では腫瘍周囲を中心としてTRAP染色陽性で多核のマクロファージの浸潤が認められた,(5)マクロファージ遊走抑制因子の発現:照射群ではマクロファージ遊走抑制因子の発現が抑制された。以上より,マウス固形肉腫に対し収束超音波を単回照射することにより,腫瘍壊死のみならず抗腫瘍免疫の活性化を介して残存腫瘍に対する抗腫瘍効果が得られると考えられた。
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