配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2012年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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研究概要 |
(1)抗癌剤投与後のヒト卵巣組織の病理学的解析から.抗癌剤の種類と傷害細胞の剖位を同定する。 調べた限りでは、CPT-11と顆粒膜細胞ほどの抗癌剤特異的障害部位は見いだせなかった。 (2)動物実験による抗癌剤誘発卵巣顆粒膜細胞傷害の証明とその分子機序を解明する CPT-11による顆粒膜細胞傷害については、p53,Fas,FasL,BCL-22,BAX,DAPK,Caspaseなどのアポトーシス関連分子の発現変動を免疫染色し、キー分子候補として、FasL,p53の関与を同定した(論文執筆中)。CPT-11以外の抗癌剤、および複数種類の抗癌剤を投与した場合の卵巣細胞アポトーシスに関与するキー分子の同定は動物実験が十分に進んでおらず、結論を出ていない。 (3)動物実験による抗癌剤誘発卵巣顆粒膜細胞傷害の予防法を確立する。 既にCPT-11誘発卵巣顆粒膜細胞アポトーシスについては、GnRHagonist療法の臨床応用を考えるためのより詳細な至適投与条件を検討した。CPT-11以外の抗癌剤による卵巣傷害についても、抗癌剤の種類に応じた異なる予防法を検討する。本研究の最終目標は妊娠である。GnRH agonistによる予防法を確立した場合は、必ずマウスの交配実験を繰り返し、次世代までの妊娠率や奇形率に問題がないかどうかまで確認した(論文執筆中)。 (4)遺伝子改変マウスを用いて,各種抗癌剤による卵巣機能障害のキー分子を確定する。 既にDAPK変異マウスを用いてdeath-associated protein kinase(DAPK)の関与を証明したが、DAPK変異マウスではgonadotropin刺激による卵胞発育過程が阻害されることも新しく発見した。 DAPK変異マウス卵巣では、FSHRやERαのタンパク発現は変化なく、ERβ発現が著明に低下していたことも発見しており、関連性を調べている(論文執筆中)。
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