研究概要 |
本研究はケロイド病変でコラーゲン産生に関わるCOLIA2プロモーター領域のmicroRNA遺伝子の検索にある。ケロイド(KF)及び正常線維芽細胞のmRNAを用いmiRNA遺伝子の網羅的解析でKFにおいて発現上昇miRNA遺伝子にmiR-503,886-3p,129-3p,199b-5p,145,19a,221,218,7,21,1274aが,miR-1915、10aに発現低下が確認された。KFで有意に低下したmiR-10aの機能解析を行なった。miR-10aに対するinhibitorとactivator=retinoicacid(RA)を用いq-PCR法と上清中のコラーゲン産生能の解析を行なった。miR-10aはinhibitorで減少し、RAにより増加した。さらに、miR-10aをKFに導入したところコラーゲン産生が低下しmiR-10aがコラーゲン産生の調節への関与が示された。この結果からケロイド線維化の抑制の標的としてmiRNA-10aの存在と治療応用への可能性が明らかとなった。
|