研究課題/領域番号 |
22592102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山本 正文 日本大学, 歯学部, 教授 (80210558)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯周病 / Porphyromonas gingivalis / 経鼻ワクチン / hemagglutinin A / マルトース結合タンパク |
研究概要 |
本研究では、Porphyromonas gingivalisが有するHemagglutinin Aの分子量25kDaの抗原領域(25k-hagA)と大腸菌が産生するマルトース結合タンパク(MBP)の複合タンパク(25k-hagA-MBP)を経鼻投与し、P.gingivalis感染に対するワクチンとしての可能性を検討した。マウスに25k-hagA-MBPを経鼻免疫することにより唾液中に25k-hagA特異的IgA抗体、血清中にIgG、IgA抗体が誘導された。また、抗体価は1年以上維持した。これらの抗体応答はToll-likereceptor4(TLR4)遺伝子欠損マウスでは顕著に抑制されており、MBPのアジュバント効果はTLR4依存性であることが示唆された。樹状細胞の解析により、25k-hagA-MBPの経鼻免疫は鼻粘膜関連リンパ組織、脾臓でCD80、CD86、CD40ならびにMHCクラスIIを高発現するCD11c+CD8α+樹状細胞を誘導することが示された。さらに、頸部リンパ節、脾臓からIL-4、IL-5を産生するTh2型CD4+T細胞応答が検出された。IgGサブクラス応答もサイトカイン反応と同様の傾向を示し、高IgG1抗体価と低IgG2a抗体価が検出された。次に経鼻免疫によって誘導された25k-hagA特異的抗体応答の感染防御能を検討した。P.gingivalisの口腔感染群では模擬感染のコントロール群と比較して、顕著な歯槽骨吸収が認められた。一方、25k-hagA-MBP免疫群では非免疫マウスグループに比べてP.gingivalis感染による骨吸収を有意に抑制した。また、免疫終了後1年経過したマウスにおいても同様の結果が得られた。最後に25k-hagA-MBPの経鼻免疫による中枢神経系への影響について検討した。その結果、嗅神経、嗅球、脳における25k-hagA-MBPの蓄積量は同様に経鼻投与したコレラ毒素に比べて有意に少なかった。以上の結果から、25k-hagA-MBPによる経鼻免疫はP.gingivalis5口腔感染による歯槽骨の吸収を阻害する有効性の高い、また、中枢神経系への影響が少ない安全性の高いワクチンであることが示唆された。
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