研究概要 |
外来化学療法室の看護師から,漏出性皮膚傷害や血管痛の訴えが多い抗がん剤として,タキソール(R),タキソテール(R),ナベルビン(R)があげられ,漏出時のケアとして,冷罨法を実施し効果が期待できているなどの経験知が話された.また,ステロイド局所皮下注射の有効性に対する検証依頼があり,実験動物(ラット)を用いて検討を行った.その結果,いずれの抗がん剤も,冷罨法は傷害が少なく,経験知と一致した結果が得られた.また,ステロイド局所注射に関しては,ナベルビン(R)のみ一定の抗炎症効果を示す知見が認められたが,他の薬剤では有効性を示す所見は確認できなかった.
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