研究概要 |
月経前症候群(PMS)は,多くの女性が経験し女性のQOLを低下させる。本研究はPMS女性に対する呼吸法の効果を明らかにするためにPMS女性60人を対象に実験を行った。その結果,呼吸法後に副交感神経の指標であるHFは有意に増加し,唾液コルチゾールと気分調査票得点も有意な変化がみられた(p<0.05)。次に症状が激しい14人を対象に呼吸法を約1か月間実施してもらった。介入後に,HFは有意に増加し(p<0.05),主観的には,「頭がすっきりした」「イライラが解消した」「痛みが軽減した」など症状の緩和がみられた。以上から呼吸法は,リラックス効果およびPMS症状を緩和することが示唆された。
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