研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護 介入モデルの試案を検証することにある。本モデルは、注意障害、観念失行、半側空間無視、 自発性の低下に対する介入の順序性と、環境調整と主意的役割の活用という二つの介入方法を 提示し、期待できる効果の程度について示したものである。本研究においては、複数の高次脳 機能障害を呈した 8 名の患者に対して検討した。その結果、介入の順序性においては、まず注 意の集中を維持することで、患者の行動が安定し、それに伴い抑制障害や半側空間無視の改善 を認めた。介入方法においては、視覚・聴覚刺激を減少した個室環境が注意機能の持続や配分 に有効であった。主意的役割を用いた介入は、自発性の低下をきたした 3 事例において有効で あった。さらに、注意障害、半側空間無視、記憶障害の介入としても効果が期待された。今回 は得られたデータに限りがあるため、今後もモデルの検証に向けて研究を継続する必要がある。
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第22回NPO法人日本リハビリテーション看護学会学術大会集録
ページ: 116-118