研究課題/領域番号 |
22603018
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ケミカルバイオロジー
|
研究機関 | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
研究代表者 |
木根原 匡希 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, 研究員 (70568451)
|
研究分担者 |
古江 美保 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, 研究員リーダー (80257310)
平田 みつひ (平田 ひつみ) 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, 研究員 (80568452)
|
研究期間 (年度) |
2010 – 2012
|
研究課題ステータス |
完了 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | iPS細胞 / 多能性幹細胞 / 小分子化合物 / シグナル経路 / PKC / ES細胞 / 阻害剤 / Self-renewal / Differentiation / 分化 / 自己増殖 / シグナル伝達 / 発生・分化 / アルカリフォスファターゼ(ALP) / 低分子化合物 |
研究概要 |
ヒト多能性幹細胞の自己増殖は、様々なシグナル経路によってサポートされることが知られている。その中でもFGF-2シグナルは、未分化状態の維持に必須であると考えられている。しかしながら、FGF-2に応答する下流シグナル経路によって制御されるヒト多能性幹細胞の分化や自己増殖の機構は、十分に解明されていない。これまで私たちは、ミニマムエッセンシャルな成分からなる既知組成培地hESF9を開発した。この培地を用いてFGF-2シグナルの下流経路に作用し、未分化なヒトES/iPS細胞の自己増殖を促進させる小分子化合物を探索した。未分化マーカーであるアルカリフォスファターゼ活性を指標として数多くの小分子化合物をスクリーニングした結果、私たちは未分化なヒトES/iPS細胞の増殖を促進させるPKC阻害剤(GF109203X)を発見した。PKCは、ヒト多能性幹細胞の分化・未分化性を制御する重要なFGF-2の下流シグナル伝達経路に関与することが考えられた。PKCノックダウン解析の結果、私たちはPKCがFGF-2の下流経路であるAKT、ERK1/2、GSK3βのリン酸化に関与することを明らかにした。またActivin Aの添加は、FGF-2と相乗的にERK1/2、GSK3βのリン酸化を増加させた。このERK1/2とGSK3βのリン酸化は、GF109203XおよびERK経路阻害剤U0126の添加によって阻害された。さらに、GF109203XおよびU0126の添加は、ヒト多能性幹細胞の安定な増殖を促進し、単一細胞剥離による継代を可能にした。本研究において私たちは、FGF-2の添加により活性化するPKCによって、ヒトES/iPS細胞の分化・未分化な状態が制御されることを明らかにした。
|