研究概要 |
必須アミノ酸とn-ブチルシアクリレートを用いて、新規アミノ酸結合ナノアクリルポリマー粒子を69種類合成した。本ナノ粒子は、ヒトT細胞リンパ腫、B細胞リンパ腫、大腸癌、膵臓癌、肝臓癌に対して、濃度・時間依存性の抗腫瘍効果を示した。強い抗腫瘍活性を示したナノポリマー結合アミノ酸は、概ねGly, Asp, Asn, Hisである。 本ナノ粒子は、カスパーゼ8の活性化に続いてカスパーゼ3が活性化され、DNA切断によってアポトーシス様の細胞死が誘導された。ヌードマウス移植抗腫瘍実験において、腫瘍塊形成を顕著に抑制した。生分解性の本ナノ粒子は、がんの治療およびがんの予防にも期待が持てる。
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