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熱の超伝導をもたらす1次元鎖の実材料化

研究課題

研究課題/領域番号 22651054
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 マイクロ・ナノデバイス
研究機関九州大学

研究代表者

高橋 厚史  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10243924)

研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2010年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード低次元材料 / 熱伝導率 / ナノ熱センサ / フォノン
研究概要

熱伝導の超伝導化への手がかりを掴むべく、カップスタック型カーボンナノファイバ(CSCNF)における「散乱されにくいフォノン」に関する実験的研究を行った。既に理論的研究からは、CSCNFはその1次元調和振動子に類似した構造ゆえに試料の長さに応じて熱伝導率が増加することが予測されている。これを実証するためには、純度の高い1本の試料の長さを変えて計測する必要がある。本研究では当方が独自に開発した熱線型のナノ熱センサに加えて電子線誘起堆積法(EBID)によるヒートシンクの延長技術の確立に挑んだ。まず、純度を高めるためのアモルファスカーボンの除去に関しては、供給時に付着している分については大気中熱酸化だけで完全に除去可能であることをHRTEMによって確認したが、その後のEBIDが不純物として作用する可能性の排除と試料の再利用を目的として、サブミクロンオーダーで局所的に堆積物を除去するためのオゾン導入実験を行いそのエッチングレートを見積もることができた。次に、試料の準備から熱計測までの全てを既設のSEM内で実施するために、ペルチェ素子を用いたSEM用温度制御ステージを整備した上で新たに高精度マルチメータを導入して実験を行ったところ、ヒートシンクとの間の接触熱抵抗の不安定さに由来すると考えられる信頼性の低いデータを排除することができなかった。そこで、接触抵抗の改善が期待できる前躯体としてPt(PF3)4を試みたが今のところ満足できる結果には至っていない。このように最終目標までは到達できなかったものの、本研究ではナノ材料1本の熱物性の詳細解明のための実験技術に関して基本的知見と方向性を得ることができたと考えている。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] One-dimensionality of phonon transport in cup-stacked carbon nanofiber2010

    • 著者名/発表者名
      Yohei Ito, Masato Inoue, Koji Takahashi
    • 雑誌名

      J.Phys.: Condens.Matter

      ページ: 65403-65403

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] A GRAPHENE CHAIN ACTS AS A LONG-DISTANCE BALLISTIC HEAT CONDUCTOR2010

    • 著者名/発表者名
      Koji Takahashi, Yohei Ito, Tatsuya Ikuta
    • 雑誌名

      Proc.International Heat Transfer Conf.IHTC14, August 8-13, 2010, Washington, DC, USA

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] A GRAPHENE CHAIN ACTS AS A LONG-DISTANCE BALLISTIC HEAT CONDUCTOR2010

    • 著者名/発表者名
      Koji Takahashi, Yohei Ito, Tatsuya Ikuta
    • 学会等名
      International Heat Transfer Conference (IHTC14)
    • 発表場所
      Washington, DC, USA
    • 年月日
      2010-08-13
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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