研究概要 |
本研究は、超音波エコー装置を用いて、外国語発音教育の改善に向けた効果的な指導方法を提案するものである。すなわち、超音波エコー画像という視覚的な情報により、外国語の発音が修正されるのか、を主な研究目的とし、合計6種類の超音波エコー実験(実験1.6)を行った。[タイプ1]日本人英語学習者にとって発音が困難とされる英語母音[ae]、英語子音[r]、[l]、[t]より始まる英単語を正確に発音しているのか、また、超音波エコー画像による訓練(training)の効果はあるのか、を検証した。 刺激単語: add-sad, right-light, trapなど 実験結果:(1) pre-test日本人英語学習者は正確には発音できなかった。 (2)超音波エコー画像と2台(正面、真横)のビデオカメラ映像により、オンライン自らの舌の位置を確認しながら、発音訓練をした結果、正しい音を出すことができた。 [タイプ2]有声子音と無声子音を実験材料とし、超音波エコー装置を用いた音声トレーニングが効果的かを調べた。 刺激単語: coat-goat, curl-girlなど 実験結果:音声トレーニングにより日本人英語学習者(大学生)は、正確な発音に変化した。超音波エコー装置とビデオカメラ2台(正面用、真横用)を使用することにより、音声矯正は可能であることが判明した。 今後の課題:外国語教室の現場に、超音波エコー装置を持ち込み、効果的な音声指導のために、各学習者に授業中に使用させることが必要となろう。また、頭の動きに伴う、各エコー画像のズレを補正するプログラミングを作成し、より正確な画像処理を現在、進行中である。
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