研究課題/領域番号 |
22654036
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
河野 行雄 独立行政法人理化学研究所, 石橋極微デバイス工学研究室, 専任研究員 (90334250)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 電荷分布イメージング / 単電子トランジスタ / 量子ポイントコンタクト |
研究概要 |
半導体微細化による電子デバイス性能向上の限界が近づいている現在、新しい材料によるデバイス開発が要求されている。ところが、これらのデバイスでは電極との接合や欠陥の影響がマクロな電気特性に影響を与える課題が指摘されているものの、そこでの電荷分布を高感度・高空間分解能で評価する装置がないという問題に直面している。本研究の目的は、単電子トランジスタや量子ポイントコンタクト素子が潜在的に持つ超高感度性と原子間力顕微鏡カンチレバーの高空間分解能を同時に利用した、新しい電荷分布イメージング用センサを開発することである。この開発は、現在まだ研究段階に止まっている有機半導体、カーボンナノチューブ、グラフェンなど新規材料による電子デバイス実用化の実現に向けた強力な計測装置になると期待できる。本年度は、金属コートカンチレバーと単電子トランジスタのゲート電極を結合させたシステムを開発した。被測定試料に交流電流を流した状態で、単電子トランジスタのソースードレイン電流を測定したところ、試料の電流に同期した周波数で、応答電流が観測された。これは、カンチレバー真下における試料の電荷状態を単電子トランジスタで読み取っていることを意味する。さらに、試料にわずかな直流電流を流した状態で同様の測定を行ったところ、単電子トランジスタからスパイク状のスイッチング電流が観測された。これは、試料中の少数個の電荷を検出していることを示している。
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