研究概要 |
本研究では,堆積物などの環境試料の抽出物に対して,核磁気共鳴分光法(NMR)を用いた有機化合物の一次スクリーニング法の開発を試みた。その結果,淡水性試料に含まれるクロロフィルやアミノ酸などの有機化合物に対しては,1mmプローブを用いた1H NMRにより,実用レベルでの定量スクリーニング法を確立した。一方で,(1) 海洋性試料に対しては,多量に存在する有機酸と無機塩の妨害により高感度スクリーニングが行えないこと,(2) 他核NMR(<13>^C, <15>^N NMR)や1^H^<-13>C, 1^H^<-15>Nなどの2次元NMRでは,実用レベルでの定量スクリーニングが非常に難しいことがわかった。
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