研究課題/領域番号 |
22655058
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
伊藤 肇 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90282300)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | メカノクロミズム / 記録材料 / 発光性 / フォトルミネッセンス / 金 / イソシアニド |
研究概要 |
本研究では、機械的刺激によりUV照射下でのフォトルミネッセンスが変化する化合物「メカノクロミック化合物」の単結晶の表面に、AFMなどを用いて微小な機械的刺激を与え、極小のピット(機械的な加工痕)を作成し、その発光性の変化の検出が可能であるかを検証することを目的として研究をおこなった。研究の第一段階として、我々がすでに報告しているメカノクロミック化合物に加えて、よりこの目的に適した化合物の合成、開発を検討した。すなわち機械的刺激に敏感かつ、小領域での刺激であっても明瞭な判別が可能なスペクトル変化を与える化合物の合成を行った。新たな一般的合成法の検討の結果、塩化金イソシアニド錯体に対して、アリール有機金属(リチウム、マグネシウム、亜鉛)を反応させることで、さまざまなアリール金(I)イソシアニド錯体が合成可能であることが明らかになた。また、それらのメカノメカノクロミズム特性を調べたところ、オリジナル錯体で観察された青から黄色への発光色の変化だけではなく、緑からオレンジなどの変化を示す化合物をデザインできることが明らかになった。これらの発光性メカノクロミック化合物の単結晶に対しAFM装置のカンチレバーを利用して、ミクロンからナノサイズの書き込み(機械的刺激)を行い、微小ピットを作成し、蛍光顕微鏡によるその発光性の変化の観察、SEMによる観察、AFMによる表面の観察を行った。その結果、微小な機械的ピットの作成(20×20ナノメートル)が可能であることがわかった。サブミクロンサイズの比較的大きなピットでは、ピットにおける発光性の変化が観察できた。
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