研究課題
挑戦的萌芽研究
水素を燃料とする燃料電池車や水素の燃焼によって走る水素車に搭載する水素を貯蔵するために、水素6. 5wt%の吸蔵能を有する吸蔵材料の開発が急がれている。水素吸蔵金属などではすでに2wt%に達しているものの、それを凌駕する材料の出現に至っていない。われわれは比表面積2500m^2/gに及ぶスーパー活性炭を開発し、12MPaの高圧水素下において吸蔵量を測定したが、室温では0. 6wt%を越すことがなかった。ところが77Kにおいて同様な実験を行ったところ、吸蔵量がいっきに6. 5wt%を超えるようになった。さらに1. 1nmのミクロ孔の容量が増加するに従い、吸蔵量が増えるという事実も見出した。1. 1nmのミクロ孔の容量と水素吸蔵量とを比較した結果、水素が液化していることを示す計算結果を得た。液化することによって水素吸蔵量がジャンプアップする事実にたどり着いた。同様に二酸化炭素の吸着特性についても確認したところ、1. 25MPaにおいて0. 7g/gの二酸化炭素吸蔵量を示した。あらかじめ水を吸着した活性炭では、気体吸着において乾燥したそれに比較して落ちることがわかった。
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