• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

電場印加による結晶成長界面の形状制御法の確立と薄板結晶Siの成長技術への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22656001
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関東北大学

研究代表者

藤原 航三  東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (70332517)

研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2010年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワードシリコン / 成長界面 / 固液界面 / ファセット / 組成的過冷却 / シリコンゲルマニウム
研究概要

本研究の目的は、「電場を印加してSiの結晶-融液界面(成長界面)の形状を制御する」という独自の発想を具現化し、次世代太陽電池用材料として有力な薄板多結晶Siの高品質化成長技術への応用を検討することであった。双晶や粒界などの欠陥形成やデンドライトの発現は、成長界面の形状に強く依存する。つまり、成長界面形状を自在に制御する技術の開発こそが、薄板多結晶Siの組織制御のための根幹技術となる。本研究では、その場観察装置を用いて結晶成長過程の成長界面に電場を印加し、成長界面形状の変化を直接観察した。
まず、融液成長中にシリコン融液および結晶に電流注入を行うことができる装置を作製した。電流注入量は1mAから100mAの範囲で制御を行った。しかしながら、シリコンの一方向中に電流注入を行っても固液界面形状または結晶成長速度に大きな変化は観察されなかった。そこで、固液界面形状を制御する方法として、第二元素の添加を試みた。本研究ではシリコンと同族のゲルマニウムを微量添加することで、界面形状の制御を行った。純シリコンでは、一方向成長過程の固液界面形状は、成長速度が約100μm/sec以下では平坦な形状を維持するが、それ以上の成長速度では界面不安定化によりジグザグ状のファセット界面が形成されることがわかった。次にゲルマニウムを1at%~15at%の範囲で添加して、一方向成長過程の界面形状を観察した。ゲルマニウムを1at%添加すると、界面形状が平坦からファセット界面へと変遷する成長速度が、純シリコンの場合より約半分程度になることがわかった。これは、組成的過冷却の影響で固液界面の不安定化が容易に起こることに起因する。当初目的としていた電場の効果は見られなかったが、第二元素の微量添加により界面形状を容易に制御可能であることがわかり、薄板結晶の作製に有用な知見が得られた。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Morphological transformation of a crystal-melt interface during unidirectional growth of silicon2011

    • 著者名/発表者名
      K.Fujiwara, R.Gotoh, X.B.Yang, H.Koizumi, J.Nozawa, S.Uda
    • 雑誌名

      Acta Materialia

      巻: 59 ページ: 4700-4708

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] その場観察装置を用いたSiGe結晶成長におけるファセット的セル成長の観察2011

    • 著者名/発表者名
      後藤頼良、藤原航三、宇田聡
    • 学会等名
      2011年春季第58回
    • 発表場所
      神奈川工科大学
    • 年月日
      2011-03-26
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi