研究課題/領域番号 |
22656021
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐野 紀彰 京都大学, 工学研究科, 准教授 (70295749)
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研究分担者 |
田門 肇 京都大学, 工学研究科, 教授 (30111933)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2010年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | プラズマ / 液体中プラズマ / ナノ材料 |
研究概要 |
本研究の目的は、液体中アーク放電の反応場にC, Pd, Niの3元素の混合電極を使用して機能性ナノ粒子を合成し、生成物の水素センサとしての性能が高くなる合成条件を探索するというものである。研究機関が1年なので、詳細な条件探索はできないが、合成条件と生成物の性質との関係に存在する傾向を見出すことができれば本研究の目標は達成できたと言える。 本研究では、炭素陽極に穴を開け、そこにPdとNiの混合粉を詰めて放電し、生成物を得た。生成前の混合粉中のPd:Ni比と生成物中の比を比較すると、それらは一致せず、初期混合条件に依存することがわかった。すなわち、放電前の電極中のNi/Pd比が0.15よりも小さいときは放電後の生成物中のNi濃度が増加し、逆に放電前の電極中のNi/Pd比が0.15よりも大きいときはNi濃度が減少する傾向がある。このデータは目的とするPd:Niを得るために不可欠のものであり、生成物の水素検出性能はこの比に大きく影響を受けるため、重要な知見となる。その他、金属粒子径の分布と炭素部分の結晶性・分散性についての測定を行った。なお、炭素部分の結晶性は条件に依存しなかった。 さらに、水素検出実験を行い、水素に対して高い検出性能を示す最適Pd:Ni比が存在する可能性があることを明らかにした。実験では、Pdのみ、Pd/Ni合金、Niのみのナノ粒子を分散させたカーボンナノホーンを合成し、Pd/Ni合金のときが最も水素検出特性が優れることを確認した。
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