研究概要 |
気泡崩壊を用いた遺伝子治療技術の開発のために,圧力変動下における音響性リポソームの力学に関する実験とその解析モデルの構築,境界要素法またはGhost Fluid法による生体壁近傍での気泡崩壊に関する数値解析,気泡崩壊に伴う治療性分子の輸送シミュレーションを行った.その結果,リン脂質分子層の離脱による表面張力の変化が,気泡の半径変化を決定する重要な因子であること,生体壁面の変位速度は,気泡崩壊時の衝撃波による壁面での力積と強い相関があること,分子の輸送を促進するには,気泡崩壊時の液体ジェットにより形成される渦流れの利用が有効であることが示された.
|