研究概要 |
本研究は,細胞にパルス電圧を印加して細胞膜を破壊するエレクトロポレーションを癌などの組織に適用する新しい治療法の開発に関するものである.この方法の最大の特長は,細胞外基質を正常なまま保つことができるので,組織が再生しやすいことにある.そのためには,穿刺した2本の電極間の細胞が確実に破壊され,かつ,ジュール発熱による組織の熱的損傷が生じない条件を決定することが重要である.そこで,本研究では,三次元数値解析により電位および温度分布の予測を行うとともに,その実験的検証を目的として,感温性インクを用いた極短時間温度上昇の検出法を確立した.
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