研究課題/領域番号 |
22656074
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
藤村 紀文 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50199361)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2010年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | YbFe_2O_4 / 電子強誘電体 / 磁性強誘電体 / 電子相関 / 光電変換 |
研究概要 |
【概要】電子強誘電体を利用した高効率太陽電池の開発指導原理構築 新しい太陽電池として電子強誘電体を用いる素子を提案した。強誘電体は絶縁体であり、電界を印可しても電流は流れず分極量が増加し、分極反転が生じる。2005年に電子相関効果によって「電気分極」を持つ形に電子配列(電気分極を形成する電子の集団分布)が秩序化した新しいタイプの強誘電体が見いだされた。(Nature) 太陽電池応用に向けてこの新物質のうち、YbFe_2O_4の薄膜化に取り組んだ。この物質は、バルクで1200℃の高温、酸素分圧が約5 ppb torr以下という限られた条件下でしか生成できないため、薄膜化は多くの困難があるもののその薄膜化に世界で初めて成功した。得られた薄膜は、サファイア基板上およびYSZ基板上にエピタキシャル成長していた。その電気伝導特性は、温度に関して指数関数的に変化し、磁化の温度依存性よりその強磁性(フェリ磁性)Tcが200K近傍にあることが明らかになった。その光吸収特性は、1.3eV~6.5eVの広い波長範囲で5X10^4cm^<-1>以上の吸収係数が確認され、500nmにおけるそれは10^6cm^<-1>に及び光電効果素子として極めて有望であることが明らかになった。また、その吸収に複数の電子遷移が関与している存在することを、X線光電子分光、エリプソメトリ分光を用いて明らかにした。また、ZnOとの接合を作製しその電子状態やバンドアライメントに関してXPSを用いて詳細に検討した。
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