研究概要 |
新幹線軌道沿線などに既設の移動体通信用アンテナである漏洩同軸ケーブル(LCX)の実降雨時の電界の乱れに伴う受信信号のゆらぎからの豪雨検知を目的に屋外で実降雨実験を行った.受信信号には高レベルの高周波雑音が重畳されていたため,まず,離散ウェーブレット変換により高周波成分を除去し,低周波領域に残った豪雨由来の不連続点を抽出した.ただし,雑音由来の不連続点も同時に抽出されたため,「信号のゆらぎの大きさの閾値判定による大きな衝撃性雑音の検出」,「Lipschitz-Holder指数による連続性雑音のエッジの検出」,「パーセンタイルを用いた外れ値判定による小さな衝撃性雑音の検出」の3段階で構成される不要不連続点排除アルゴリズムを構築した.アルゴリズムを信号に適用した結果, 1分間降雨強度約30mm/h以上の豪雨をリアルタイムに検知できることを示した.
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