研究課題/領域番号 |
22656105
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東畑 郁生 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20155500)
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研究分担者 |
内村 太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60292885)
山田 卓 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (70451789)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,580千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 480千円)
2011年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2010年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 斜面崩壊 / 土砂崩落 / ロックシェッド / 衝突圧 / 模型実験 / DEM数値解析 / 地震災害 / 落石 / 衝突力 / トンネル / 数値解析 / 緊急支援 |
研究概要 |
2004年の新潟県中越地震、2005年のパキスタン・カシミール地震、2008年の中国四川省の文川地震など、世界各地で山間地が強烈な地震動に見舞われる災害が、21世紀に入ってから相次いだ。研究代表者らはこれらの災害地の被害実態調査を行い、地震動そのものが大きな被害を生んだことに加え、その後の救援や復旧などが本格化した段階で、地震動によって不安定化した山地斜面に崩落が相次ぎ、救援や復旧などの緊急交通が二次災害の危険にさらされることを実見した。同様の事態は、豪雨による斜面災害においても発生している。救援や復旧のために必要な運輸交通を継続・維持するためには、斜面崩壊から緊急道路交通を防護することが必要である。ただし、該当する交通が一般車両ではなく、緊急通行許可を得た特別車両に限られるので、通常ほどの安全性は要求されないはずである。そこで、緊急車両の安全を確保することを目的として、簡易で運搬可能な防護トンネルの研究を行った。研究の中心は、崩落する岩石や土砂の流れと防護構造物との間に生ずる衝突力である。実大構造物を用いた研究は不可能と言わざるを得ないので、代わりに模型斜面を製作し、土砂材料や量、斜面勾配、長さ、斜面表面の摩擦係数などをさまざまに変化させて、構造物に土砂流が衝突する時の圧力分布、時間変化、構造物に発生する断面力などを計測し、これらの間の経験的な相関式を導いた。想定した構造物は、擁壁とトンネルの二種である。さらに、土砂流が誘起する衝突力をエネルギーの観点から説明する力学モデルの構築も行った。さらに個別要素法解析プログラムを作成して土砂流の数値解析も行い、実現象を再現した。これらはいずれも、実物に比べてはるかに小さい模型実験結果を、実際の大規模な土砂流に適用するために必要な仕事であった。
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