研究概要 |
本研究の目的は,元素の物性値から触媒活性を推定する手法を確立し,触媒設計を自動化することである.従来の触媒科学では新規な触媒を見出す方法論は確立しておらず,偶然または絨毯爆撃的手法で見出された触媒も多い.触媒活性を決定する要因は様々であり,しかもそれらが複雑に関係しあっていることから活性の予測は困難とされてきた.近年,様々な元素を添加したモデル触媒を調製し,それらの物性値と触媒活性の関係を表す非線形回帰モデルを構築する手法により,それまで知られていない最適添加物が様々な触媒反応で発見されている.本研究では上記手法において,物性値やモデル触媒に含まれる元素の選択作業を自動化することで非線形回帰モデル構築全体の自動化を図った.さらにこの手法を用いて,エタノールからのガソリン生成反応に高活性を示す触媒の活性向上・寿命向上を検討した.
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