研究課題/領域番号 |
22656197
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶海洋工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浦 環 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60111564)
|
研究分担者 |
杉松 治美 東京大学, 生産技術研究所, 特任研究員 (90436577)
|
連携研究者 |
小島 淳一 KDDI研究所, プロジェクトリーダー (50416575)
金 岡秀 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (30396907)
|
研究期間 (年度) |
2010 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
3,450千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 150千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | 自動船 / ソーラーボート / 音響計測 / テレメトリシステム / カワイルカ / 河川環境 / 淡水棲イルカ類 / ASV / 障害物回避 / 自動制御 / 衝突・座礁回避システム |
研究概要 |
近年の人間活動の加速により河川環境は世界的に悪化、棲息する生物が絶滅の危機に瀕する事態が生じている。特に河川の生態系上位に位置するカワイルカ類は危機的状況にある。カワイルカは河川環境保全の指標と言え、その棲息状況観測と水域の環境計測は河川環境保全のために早急に行われる必要がある。しかし、カワイルカの棲息する河川や湖沼は長く広いため、広範囲の観測は難しく夜間の調査も困難である。イルカの棲息頭数を確認し、かつ棲息環境を計測することで、今後の保護活動に資する必要がある。そこで、輻湊する河川の広範囲をGPSと姿勢制御センサにより位置制御して自動航走できる小型「ロボット観測船」を開発した。浅い河川に対応するために、ロボット船の艇体は、コンパクトで軽量でありながら過酷な河川環境に耐えうるものを建造した。400km程度の蛇行し船舶の輻輳する河川を自動航行するための推進制御システムを持つ。なお、観測を実施する河川では往来するボートや流木などさまざまな障害物が浮遊しかつ動いている。このため、画像/ソーナーを用いた障害物回避システムを開発し、画像/ソーナーにより障害物回避しながら、GPSと電子コンパスを搭載して位置制御しながら安全な航路を認識して自動航行できる自動制御システムを開発した。さらにPCを用いてロボットの自動制御を行うシステムを開発し。障害物回避システムを自動制御システムに組み込み統合することで、「ロボット観測船」のための自動障害物回避機能を伴う自動航行システムを開発、システムを「ロボット観測船」の自動制御システムに組み込み統合することで、ロボット観測船のための自動障害物回避機能を伴う自動航行システムを開発して、テストベットロボットに移植し水槽試験および実海域試験により、その機能の有効性を示した。なお、ロボット船に搭載する環境センサについては、CTおよび小型水質センサによるインドのガンジス河やインドネシア・ボルネオ島のマハカム河の定点での長期間にわたる連続計測試験を実施、その成果をもとに、ロボット船への組み込みを検討する。次ぎに、「ロボット観測船」に搭載可能な自イルカのセンサス用小型4素子ハイドロフォンアレイを開発した。ハイドロフォンアレイは、イルカの高周波クリック音を録音し、イルカの方位を自動的に計測し記録する。開発したアレイにより、インドのガンジス河およびインドネシア・ボルネオ島のマハカム河に棲息するカワイルカのセンサスを実施し、機能の検証を行った。
|