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地衣類ウメノキゴケの菌類および藻類の繁殖サイクルとサイクル間相互連鎖関係の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22657005
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 生態・環境
研究機関東京大学

研究代表者

呉 炳雲  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (10396814)

研究分担者 宝月 岱造  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10107170)
松下 範久  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (00282567)
研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
キーワード地衣 / マイクロサテライト(SSR) / ウメノキゴケ / 有性繁殖 / 無性繁殖 / Parmotrema tinctorum / Trebouxia corticola
研究概要

本研究では地衣類の共生菌・共生藻両者のSSR多型解析を、同一試料により初めて行った。それにより、地衣類での菌類と藻類の繁殖機構を全般的に理解する上で重要な、様々な新知見を得ることが出来た。
地衣類ウメノキゴケ(Parmotrema tinctorum)を構成する共生菌(Parmotrema tinctorum)と共生藻(Trebouxia corticola)それぞれのマイクロサテライト(SSR)マーカーを作製し、それらを用いて、千葉県九十九里浜海岸林のクロマツに着生するウメノキゴケ個体群の遺伝構造を、葉状体・プロット(10×10m)・広域(数十km)といった三つのレベルで解析した。葉状体レベルでは、調べた5つの葉状体のうち4つでは、共生菌が同じ遺伝子タイプを持つことが分かった。その4つの葉状体のうち、2つには複数の遺伝子タイプの共生藻が共生し、2つには単一の遺伝子タイプの共生藻が存在していた。5番目の葉状体では、それぞれ5つ以上の遺伝子タイプの共生菌と共生藻が検出された。これらの結果から、ウメノキゴケの葉状体は、単一の繁殖体がそのまま葉状体に発達したもの、単一の繁殖体に新たな共生藻が加わって出来たもの、独立した複数の繁殖体が癒合して出来たものの3つのタイプが混在していることが分かった。プロットレベルにおいては、共生菌の連鎖係数(I_A)の解析から、共生菌は主に有性生殖、共生藻は主に無性生殖で繁殖していたことが推定された。一方、広域での集団遺伝解析では、共生菌と共生藻両方のI_Aが低くなった、このことは、主に無性生殖によって増える共生藻であっても、同時に有性繁殖も行っていることを意味している。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Reproductive mode, inter and intrathallus genetic variation using microsatellite markers developed for both photobiont and mycobiont of the lichen Parmotrema tinctorum.2010

    • 著者名/発表者名
      M.R.Mansoumia・B.Wu・N.Matsushita・T.Hogetsu
    • 学会等名
      日本植物学会
    • 発表場所
      中部大学(春日井市)
    • 年月日
      2010-09-09
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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