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病原性コアラレトロウイルスの解明と制御へ向けての基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 22658094
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関京都大学

研究代表者

宮沢 孝幸  京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (80282705)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
2,170千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 270千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード内在性レトロウイルス / 免疫不全 / 内在化 / コアラレトロウイルス / 進化 / コアラ / 有袋類 / ゲノム / ウイルス受容体 / レトロトランスポゾン
研究概要

レトロウイルスはゲノムに組み込まれるという性質をもっており、ほ乳類のゲノムには意味のある遺伝子の何倍もの分量の「レトロウイルス」が生まれながらにして組み込まれている。この宿主のゲノムに入り込み宿主と同化したウイルスのことを内在性レトロウイルスと呼ぶ。ほ乳類のゲノムでは、遺伝子の占める割合がわずか2%程度である一方で、内在性レトロウイルスの配列が占める割合は約10%と非常に高い。最近の研究により、内在性レトロウイルスが、胎盤の形成や病原性ウイルスの防御に関わっていることが明らかになってきた。このことは、ほ乳類は生理学的機能の進化のためにレトロウイルスを積極的に取り込み(内在化)、利用してきたことを意味する。ところがコアラレトロウイルス(KoRV)は内在性レトロウイルスでありながら、病原性を保持しており、白血病や免疫不全などを引き起こしている。本研究では、KoRVを遺伝学的ならびに生物学的に解析し、病原性をもつ型(サブタイプ)を明らかにするとともに、KoRVの増殖を抑える抗ウイルス薬の探索を行うことを目的とした。
本年度はこれまでの研究結果をもとに性質の異なるKoRVの感染性遺伝子クローンを作出した。それぞれの型に特異的なプライマーを設計し、忠実度の高いPCR用ポリメラーゼを用いてKoRV全長のcDNAを得た。得られたcDNAの塩基配列を決定しPCRによるエラーがないことを確認した後、ゲノムの両側にLTRをもつ感染性遺伝子クローンの形に組み直した。感染性遺伝子クローンのプラスミドをKoRVに感受性の細胞にトランスフェクトし、逆転写酵素活性、LacZマーカーレスキューアッセイ、イムノブロット法にて感染性を確認したところ、野生株と同様の感染性が確認できた。興味深いことにクローニングした感染性クローン由来のウイルスは、HEK293細胞では増殖したが、TE671細胞では増殖しなかった。

報告書

(2件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Isolation of koala retroviruses from koalas in Japan2011

    • 著者名/発表者名
      Miyazawa T, Shojima T, Yoshikawa R, Ohata T.
    • 雑誌名

      Journal of Veterinary Medical Science

      巻: 73 ページ: 65-70

    • NAID

      40018701684

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] コアラレトロウイルスの解析2011

    • 著者名/発表者名
      星野重樹、宮沢孝幸
    • 学会等名
      第17回日本野生動物医学会大会
    • 発表場所
      大阪府立大学
    • 年月日
      2011-10-01
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 有袋類レトロウイルスを利用した感染抵抗性因子の同定と解析2011

    • 著者名/発表者名
      星野重樹、宮沢孝幸
    • 学会等名
      第152回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      大阪府立大学(大阪)
    • 年月日
      2011-09-20
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] Identification of a novel koala endogenous retrovirus2011

    • 著者名/発表者名
      Shigeki Hoshino, Takuji Ohata, Tayayuki Shojima, Takayuki Miyazawa
    • 学会等名
      XV International Congress of Virology
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道)
    • 年月日
      2011-09-15
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] コアラ内在性レトロウイルスの解析2010

    • 著者名/発表者名
      星野重樹、大畑拓司、庄嶋貴之、宮沢孝幸
    • 学会等名
      第58回日本ウイルス学会
    • 発表場所
      徳島市(招待講演)
    • 年月日
      2010-11-09
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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