研究課題/領域番号 |
22659003
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
落合 正仁 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50127065)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 脱離基 / 臭素 / イリド / オレフィン / 超原子価 / ナイトレン / アジリジン |
研究概要 |
1)全く未知の化合物であった超原子価イミノブロマン(III)の合成 ジアセトキシプロマンを用いることにより、高収率でイミノブロマンを合成することに成功した。 2)X線結晶解析によるイミノブロマンの固体構造の解明 イミノブロマンのX線結晶構造解析に成功し、イリド型構造(Br+-N-)であることを明らかにした。 3)超原子価イミノブロマン(III)のコンピューター解析(分子軌道計算) 分子軌道計算を実施して最適構造を求め、X線結晶解析により得られた固体構造と比較検討した。 4)炭素-炭素二重結合のアジリジン化反応の開発 三価の臭素置換基の極めて高い超脱離能のために、イミノブロマンは高反応性ナイトレノイドとして機能し、オレフィンのアジリジン化反応が極めて効率良く進行することを見出した。反応は化学量論的であり、遷移金属触媒を全く必要としない。イミノヨーダンの反応とは全く異なる驚異的な結果である。 a)シス及びトランス-オレフィンとの反応を行い、反応が立体特異性に進行することを明らかにした。 b)UVスペクトルを用いて、反応速度を測定し、アジリジン化反応が二分子反応であることを明らかにした。即ち、イミノブロマンはナイトレノイドとして機能していることが明らかとなった。 c)電子供与基や電子求引基をベンゼン環上に導入したスチレン誘導体を用いて、オレフィンの電子的効果について調べた。 d)不活性C-H結合へのアミノ基導入反応も開発することに成功した。
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