研究概要 |
EGFR阻害剤, ALK阻害剤は遺伝子変異を有する非小細胞肺癌に著効するが, K-ras阻害剤は無効である。各阻害剤の効果の違い・耐性のメカニズムなどは明確でない。これを解明するため,各変異細胞株の遺伝子発現を,各遺伝子阻害前,各遺伝子阻害96時間目で比較検討した。II-18, PC9, A549の正常細胞・96時間遺伝子機能を抑制した細胞を各々2種類、計12種類提出し、RNA発現アレイの結果を得た。約47000種類の遺伝子について、提出した正常細胞2種類、96時間遺伝子機能を抑制した細胞2種類で同様の結果となっている遺伝子を選択した。II-18, PC9では遺伝子機能抑制状態で発現が亢進しており、A549では発現の亢進を認めない遺伝子を12種類発見した。この遺伝子は肺非小細胞肺癌の治療過程において耐性発現を認める原因遺伝子の候補となりえる。
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