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新規皮膚樹状細胞サブセット解析アッセイ系の確立とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 22659204
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関京都大学

研究代表者

宮地 良樹  京都大学, 医学研究科, 教授 (30127146)

研究分担者 椛島 健治  京都大学, 医学研究科, 准教授 (00362484)
研究期間 (年度) 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワード皮膚免疫 / 樹状細胞 / 接触皮膚炎 / ランゲルハンス細胞
研究概要

従来皮膚には、表皮に存在うるランゲルハンス細胞(LC)と、真皮に存在する真皮樹状細胞(dDC)の存在が知られていた。そのうち、特にLCが、皮膚への外来抗原曝露に対するT細胞分化に関与していると考えられてきた。しかし近年、皮膚にはランゲリン陽性真皮樹状細胞(ランゲリン陽性dDC)と呼ばれる新たなDCサブセットが明らかとなり、少なくともマウスにおいて皮膚には3種類のDCが存在することになる。そして、LCが存在しない状態でも接触アレルギー性皮膚炎症における皮膚DCの役割についての従来の概念に疑問が投げかけられている。よって本研究では、アトピー性皮膚炎(Th2反応)および接触アレルギー(Th1反応)における皮膚DCの役割を、3つのDCサブセットにおいて包括的に解析することを目的とする。
各DCサブセット特異的欠損マウスは、langerin-GFP-DTRマウスを用いた。同マウスは、ランゲリンプロモーター下にて蛍光タンパクであるeGFPとヒトのジフテリアトキシン(DT)受容体を発現する。よって、このウスにDTを投与すると、一過性にランゲリン陽性細胞(LCおよびランゲリン陽性dDC)が除去される。一度除去されると、LCは数週間回復してこないが、ランゲリン陽性dDCは数日で回復することが分かっている。この差を利用すると、(1)LCのみが欠損した状態(2)LC及びランゲリン陽性dDC両方が欠損した状態が形成される。更に、LCは放射線照射に抵抗性であるがdDCは放射線に感受性が強く、骨髄移植を行うとLCはドナー由来のものが存続する。この性質を利用し、野生型マウスにLangerin-eGFP-DTRマウス骨髄を移植すると,ランゲリン陽性dDCのみがDTを発見した状態になり、DT処理にて(3)ランゲリン陽性dDCのみが欠損する状態が作成される。更に申請者は、CD11c-DTRマウスを保有しているが、このマウスにDTを投与するとCD11c陽性細胞(=DC)がすべて欠損する状態が作成される((4))。
このマウスを用いて接触皮膚炎の定量と通常量のハプテン塗布による感作を実施したところ、低容量の時に限り、LCとlangerin陽性dDCを共に除くことにより接触皮膚炎が低下した。以上より、通常量のハプテン感作では、LCとlangerin陽性dDCはお互いに補い合うことが判明し、接触皮膚炎における樹状細胞サブセットの役割が検証された。

報告書

(1件)
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Compensatory role of Langerhans cells and langerin-positive dermal dendritic cells in the sensitization phase of murine contact hypersensitivity2010

    • 著者名/発表者名
      Honda T, (他5名), Miyachi Y, Kabasbima K
    • 雑誌名

      Journal of Allergy and Clinical Immunology

      巻: 125 ページ: 1154-1156

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rho mDia1 pathway is requited for adhesion, migration, and T-cell stimulation in dendritic cells2010

    • 著者名/発表者名
      Tanizaki H, (他12名), Kabashima K
    • 雑誌名

      Blood

      巻: 116 ページ: 5875-5884

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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