研究概要 |
敗血症の病態で,オートファジーが重要臓器細胞で如何に関与しているかを解明し,その制御による病態の改善を企図した.マウス盲腸結紮穿孔腹膜炎(敗血症)モデルの肝においてオートファジー誘導を示すLC3-IIタンパク発現は一過性に上昇しその後下降した.GFP-LC3トランスジェニックマウス肝では,術後6-24時間におけるオートファゴソームとリソソームとの癒合を免疫染色法で確認し,それらは電子顕微鏡所見とも矛盾しなかった.一方,オートファジー阻害薬投与による肝障害と生存率低下を確認した.よって,敗血症においてオートファジーは生体保護的に働いていることが示唆された.
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