研究課題/領域番号 |
22659341
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
林 良夫 徳島大学, 大学院・ヘルスパイオサイエンス研究部, 教授 (00127854)
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研究分担者 |
新垣 理恵子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00193061)
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研究期間 (年度) |
2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 調節性T細胞 / 自己抗原 / 自己免疫疾患 / シェーグレン症候群 / 細胞移入 / 細胞免疫療法 |
研究概要 |
抗原特異的Treg細胞のin vivoでの実験的エビデンスは現在まで存在していない。新生児胸腺におけるランダムな遺伝子再編成のシステムでは自己抗原を認識するT細胞も作り出されるので未熟なT細胞は胸腺内で正の選択および負の選択を経て自己反応性T細胞にはアポトーシスが誘導され、様々な外来抗原を認識する成熟T細胞レパトアが形成される。正常胸腺はFoxp3^+CD25^+CD4^+調節性T細胞(Treg)を機能的に成熟した状態で常時産生しているとされるが、本申請研究においては自己抗原が明らかにされている自己免疫モデル(シェーグレン症候群)を用いて個体内で自己抗原特異的なTregの分化誘導システムを確立し、自己免疫モデルに共通する抗原特異的Treg細胞誘導因子を同定することを目的として実施した。CCR7KOマウスは8週齢頃からシェーグレン症候群様自己免疫病変が観察され、その病変は経時的に増悪する。CCR7KOマウスのリンパ節においてTreg細胞の分画が対照群に比較して有意に増加していることが判明した。CCR7KOマウスのCD25^-CD4^+T細胞をRag2KOマウスに移入する系に対照Treg細胞またはCCR7KO Treg細胞を移入することによる自己免疫病変の病態を検討したところ、対照Treg細胞の移入により自己免疫病変が抑制されるのに対し、CCR7KOマウスTreg細胞の移入により病変は増悪した。抗原特異的Treg細胞移入によって臓器特異的な自己反応性T細胞の抑制が可能であり、抗原特異的Treg細胞による細胞免疫療法の有効性が自己免疫モデルにおいて確認された。
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