脊髄損傷後の歩行機能再獲得のための神経リハビリテーション方法の開発

• 研究課題/領域番号: 22680045
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: リハビリテーション科学・福祉工学
• 研究機関: 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所)
• 研究代表者: 河島 則天 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所運動機能系障害研究部, 室長 (30392195)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• 研究課題ステータス: 完了 (2012年度)
• 配分額: 25,220千円 (直接経費: 19,400千円、間接経費: 5,820千円); 2012年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円); 2011年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円); 2010年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
• キーワード: 脊髄損傷 / 歩行 / リハビリテーション / 神経可塑性

研究概要

本研究では脊髄損傷後の歩行機能獲得のkeywordとして歩行運動の発現に貢献すると目される脊髄中枢パターン発生器(CPG)の性質についての神経生理学的研究を行い、新たなコンセプトに基づく神経リハビリテーション方法を提案することを目的とした。脊髄CPGの機能的役割についての検証実験では、歩行運動中の上肢運動に伴って脊髄の異なる髄節問を跨ぐ神経回路が活性化されることを実証した。12週間の動力歩行装置を用いた歩行リハビリテーションの効果を検証した研究では、過剰な痙性麻痺の減弱傾向と歩行中の荷重入力をトリガとした合目的的な筋活動応答の発現を示唆する重要な所見が得られた。これらの知見は、脊髄損傷後の歩行機能回復のkeywordとなる脊髄CPGの性質についての重要な情報を与え得るものであり、本研究の中核となる貴重な知見である。

研究成果

• [雑誌論文] Effect of intensive functional electrical stimulation therapy on the upper limb motor recovery after stroke: Single case study of a chronic stroke patient (2013)
  • 著者名/発表者名: Kawashima N, Popovic MR, Zivanovic V
  • 雑誌名: Physiotherapy Canada 巻: 65(1) ページ: 20-28
  • 査読あり
• [雑誌論文] 歩行運動を実現する神経システム (2012)
  • 著者名/発表者名: 河島則天、小川哲也
  • 雑誌名: 理学療法 巻: Vol.29(7) ページ: 727-734
• [雑誌論文] Different modulation pattern of the spinal stretch reflex excitability in well-trained athletes (2012)
  • 著者名/発表者名: Ogawa T, Kawashima N, Suzuki S, and Nakazawa K
  • 雑誌名: Eur J Appl Physiol 巻: 112 ページ: 3641-3648
  • 査読あり
• [雑誌論文] Novel gait orthosis for SCI patients with motor-assisted knee flexion (2012)
  • 著者名/発表者名: Akahira H, Yamaguchi Y, Nakazawa K, Ohta Y and Kawashima N
  • 雑誌名: J Novel Physiotherapy 巻: 2 号: S1
  • DOI: 10.4172/2165-7025.s1-004
  • 査読あり
• [雑誌論文] Limited transfer of newly acquired movement patterns across walking and running in humans. (2012)
  • 著者名/発表者名: Ogawa T, Kawashima N, Ogata T, Nakazawa K
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 7 号: 9 ページ: e46349-e46349
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0046349
  • 査読あり
• [雑誌論文] 超音波画像を用いた脊髄損傷者の麻痺筋特性の定量的評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 根岸大輔、加藤えみか、太田裕治、山本紳一郎、河島則天
  • 雑誌名: 生体医工学 巻: 49(6) ページ: 789-797
  • NAID: 130004947495
  • 査読あり
• [雑誌論文] Novel gait orthosis for SCI patients with motor-assisted knee flexion
  • 著者名/発表者名: Akahira H, Yamaguchi Y, Nakazawa K, Ohta Y and Kawashima N
  • 雑誌名: J Novel Physiotherapy 巻: (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Limited transfer of newly acquired movement patterns across walking and running in humans
  • 著者名/発表者名: Ogawa T, Kawashima N, Ogata T, Nakazawa K
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 7(9)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Popovic MR. Exercise Intensity during Treadmill Walking with Gait Patterned FES among Patients with Incomplete Spinal Cord Injury: Case Series
  • 著者名/発表者名: Miyatani M, Masani K, Kawashima N, Craven C, Thrasher A
  • 雑誌名: ISRN Rehabilitation 巻: Volume 2012, Article ID 251750 ページ: 6-6
  • 査読あり
• [学会発表] 立位姿勢調節の加齢変化～重心動揺に対する下腿三頭筋応答性の観点から～ (2012)
  • 著者名/発表者名: 井原壽一、山本紳一郎、岩谷力、河島則天
  • 学会等名: LIFE2012生活生命支援医療福祉工学系学会連合大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 脊髄損傷者の麻痺領域に発現する歩行様筋活動の長期適応効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 河島則天、中澤公孝
  • 学会等名: 第6回Motorcontrol研究会
  • 発表場所: 愛知
• [学会発表] 脊髄不全損傷者におけるロボティクスを用いた歩行リハビリ前後の歩行動作の変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 高橋智大、小川哲也、河島則天、緒方徹、山本紳一郎
  • 学会等名: 第24回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 大阪
• [学会発表] 脊髄損傷後の足関節スティフネス特性の変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 新美未幸、河島則天、太田裕治
  • 学会等名: 化第24回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 大阪
• [学会発表] 神経科学から見たリハビリテーションの未来とその可能性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 河島則天
  • 学会等名: 平成23年度京都府理学療法土会
  • 発表場所: 京都(招待講演)
• [学会発表] リハビリテーション領域における動作解析の活用 (2011)
  • 著者名/発表者名: 河島則天
  • 学会等名: MAC3Dユーザーミーティング2011
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 曲線上歩行による歩行非対称性の改善 (2011)
  • 著者名/発表者名: 河島則天、小川哲也
  • 学会等名: 第5回Motorcontrol研究会
  • 発表場所: 愛知
• [学会発表] 同一速度下の歩行・走行間における学習効果の転移の有無 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小川哲也、河島則天、緒方徹、中澤公孝
  • 学会等名: 第5回Motorcontro1研究会
  • 発表場所: 愛知
• [学会発表] リハビリテーション領域における動作解析の活用 (2011)
  • 著者名/発表者名: 河島則天
  • 学会等名: MAC3Dユーザーミーティング2011
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] 脊髄不全損傷者の歩行動作特性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 高橋智大・河島則天, 他
  • 学会等名: 第23回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] 動力歩行装置Lokomatを用いた歩行訓練の効果
  • 著者名/発表者名: 河島則天
  • 学会等名: 第４９回日本リハビリテーション医学会
  • 発表場所: 福岡国際会議場（福岡県）
  • 招待講演
• [学会発表] Toward gait recovery after spinal cord injury
  • 著者名/発表者名: Noritaka Kawashima
  • 学会等名: ICORD seminer series
  • 発表場所: International Coraboration of Recovery Discovery, Britich Colombia, Canada
  • 招待講演
• [図書] 運動療法ガイド (2012)
  • 著者名/発表者名: 河島則天
  • 総ページ数: 17
  • 出版者: 日本医事新報社
• [備考]
  • URL: http://www.rehab.go.jp/ri/undou/motorcontrolsection_j.htm