研究課題
若手研究(B)
本研究では、脳の一部領域に注目した発現解析を行うことにより、これまでにない精度で記憶形成に関わる遺伝子を特定することを目指した。具体的にはショウジョウバエ嗅覚記憶中枢(キノコ体)における遺伝子発現をRNA-seq法により網羅的に解析した。これまでに脳全体における発現解析は行われているが、キノコ体のみでの発現情報はほとんど報告されていない。本研究では得られた発現情報をもとに、定量PCRやinsituhybridizationによる発現解析、RNAiを用いた成虫期特異的遺伝子機能阻害を進めた。その結果得られたProspero, Rgk1はほ乳類との相同性が高く、今後、これらの遺伝子について発現解析・変異体解析を進めることにより、高等生物へ一般化できるような記憶形成機構の解明が期待される。
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Journal of Neuroscience Methods
巻: 188 ページ: 195-204