研究課題
若手研究(B)
視覚系の機能的磁気共鳴画像(fMRI)実験では一般にグラジエントエコー・エコープラナーイメージング(GE-EPI)が用いられ、後頭側頭葉皮質では大きな信号が得られるものの側頭葉下側面や側頭極では大きな信号欠損に苛まれる。本研究課題の目的は十分な信号検出力と撮像スピードを維持しつつ信号欠損や空間歪み問題を最小化し、ヒトの後頭側頭葉皮質fMRI法を最適化することである。開発したマルチショットスピンエコー・エコープラナーイメージングにより後頭側頭葉皮質を含む歪みのない機能画像を取得できた。皮質視覚処理機能の研究にSE-EPI法を用いたところGE-EPIではほぼ完全な信号欠損により応答が見られなかった耳道近傍で物体カテゴリに特化した領域を検出することができた。さらに、空間歪みがなくなり機能と構造の正確な一致を実現した。顔と物体が後頭側頭葉皮質においていかに表現されているかという理解を完全なものにするために役立つと考えられる。
すべて 2012 2011 2010
すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)
側頭葉・後頭葉
ページ: 66-73