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神経細胞生存制御機構におけるバソプレッシン受容体機能の解明と神経保護療法への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22700384
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 神経解剖学・神経病理学
研究機関独立行政法人国立成育医療研究センター

研究代表者

中村 和昭  独立行政法人国立成育医療研究センター, 研究所薬剤治療研究部, 室長 (80392356)

研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2011年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードバソプレッシン / 神経細胞保護 / 海馬 / バソプレッシン受容体 / グリア細胞
研究概要

本研究では、バソプレッシン(AVP)の神経細胞死への関与を検討した。この過程で、脳内におけるAVPおよびAVP受容体発現を検討し、グリア細胞におけるバソプレッシンV1a受容体並びにAVP発現を明らかにした。また、AVPが海馬神経培養系におけるカイニン酸誘導性神経細胞死を抑制することを明らかにした。カイニン酸誘導性の海馬変性モデルによる検討では、V1a受容体欠損マウスおよびV1b受容体欠損マウスにおいて、野生型マウスと比べカイニン酸によるてんかん発作症状の増悪が認められた。また、V1a受容体欠損マウスおよびV1b受容体欠損マウス間ではV1b受容体欠損マウスにおいてカイニン酸によるてんかん症状がより増悪した。この結果はAVPが海馬神経培養系におけるカイニン酸誘導性神経細胞死を抑制することと一致し、AVPがV1a受容体およびV1b受容体を介して神経細胞保護作用を持つことを示している。また、AVPは直接的に神経細胞を保護する効果とともに、グリア細胞を介して神経細胞生存に寄与している可能性が考えられた。一方で、病理学的解析からカイニン酸による海馬神経細胞の脱落はV1b受容体欠損マウスに比べV1a受容体欠損マウスにおいて顕著であることが示された。これらの結果から、神経細胞保護におけるV1a受容体とV1b受容体の作用が異なることが示唆された。以上より、AVPを介したグリア細胞機能を明らかにすることにより、神経細胞並びにグリア細胞双方を標的としたAVPおよびそのアゴニスト等による神経細胞保護の可能性を示している。

報告書

(3件)
  • 2011 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2012 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Expression of sorting nexin 12 is regulated in developing cerebral cortical neurons2012

    • 著者名/発表者名
      Mizutani R, Nakamura K, Kato N, Aizawa K, Miyamoto Y, Torii T, Yamauchi J, Tanoue A
    • 雑誌名

      Journal of Neuroscience Research

      巻: 90 号: 4 ページ: 721-731

    • DOI

      10.1002/jnr.22795

    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enhanced glucose tolerance in the Brattleboro rat2011

    • 著者名/発表者名
      Nakamura K, Yamashita T, Fujiki H, Aoyagi T, Yamauchi J, Mori T, Tanoue A
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 405 ページ: 64-67

    • URL

      http://dx.doi.org/10.1016/j.bbrc.2010.12.126

    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] AVP受容体の生理作用-ノックアウトマウスの解析結果を中心に-2011

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、青柳利紀、田上昭人
    • 雑誌名

      Fluid Management Renaissance

      巻: 1 ページ: 64-69

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [雑誌論文] バゾプレシン受容体によるACTH分泌と血糖の制御2010

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、田上昭人
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 233 ページ: 802-806

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] アルギニンバソプレッシン(AVP)によるバソプレッシンV1受容体を介した血糖制御2011

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、田上昭人
    • 学会等名
      日本動物学会第82回旭川大会
    • 発表場所
      旭川
    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
  • [学会発表] 哺乳類バソプレッシンの神経系における役割2010

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、田上昭人
    • 学会等名
      日本動物学会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス(東京都)
    • 年月日
      2010-09-24
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] 哺乳類バソプレッシンの神経系における役割、シンポジウム「哺乳動物の脳神経系およびホルモン研究に関する最近の話題」2010

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、田上昭人
    • 学会等名
      日本動物学会第81回大会
    • 発表場所
      東京
    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
  • [図書] AVP受容体の生理作用-ノックアウトマウスの解析結果を中心に-、Fluid Management Renaissance2011

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、青柳利紀、田上昭人
    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
  • [図書] バゾプレシン受容体によるACTH分泌と血糖の制御、医学のあゆみ「最新G蛋白質共役受容体研究疾患解明とシグナル制御の新時代」2010

    • 著者名/発表者名
      中村和昭、田上昭人
    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書
  • [備考]

    • URL

      http://111.89.135.117/TOP/index.html

    • 関連する報告書
      2011 研究成果報告書

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公開日: 2010-08-23   更新日: 2016-04-21  

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