研究概要 |
本研究では,若年者を対象に温熱刺激や寒冷刺激が血管内皮による血管拡張機能に影響を及ぼすのか調査した.対象は喫煙者,非喫煙者それぞれ15名であった.喫煙者群と非喫煙者群での血管内皮機能の比較,およびそれぞれの群での安静時,温熱刺激後,寒冷刺激後の血管内皮機能の比較を行った.その結果,喫煙者と非喫煙者の安静時の血管内皮機能で有意差が認められ,喫煙者は非喫煙者に比べ,血管内皮機能が低下していることが示唆された.安静時と温熱,寒冷刺激後のデータでは有意差は認められなかった.本研究の結果,若年者であっても喫煙による化学的な血管内皮のダメージは血管内皮由来の血管拡張機能に影響を与えることが示唆された.
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