研究概要 |
Na/グルコース共役輸送担体-1(SGLT-1)を標的因子とする、癌治療戦略の構築を念頭とする検討を行った。副腎皮質癌細胞では、SGLT-1/ 3/ 5/ 6、EGFRの発現を認めた。EGFR阻害剤は単独添加により、濃度依存性に腫瘍細胞死を誘導した。一方でSGLT-1阻害剤は、単独添加では有意な腫瘍細胞死を認めずも、EGFR阻害剤との併用下で腫瘍細胞死を相加的に増強した。またPCR Arrayでは、SGLT-1阻害剤とEGFR阻害剤は相加的にPPAR関連遺伝子(PPARγ, PGC-1α)やSNAP25、IFN-γ、Insulin receptorの発現を増加させた。細胞内糖代謝制御に関わるSGLT-1阻害剤は腫瘍細胞死をEGFR阻害剤との併用条件下で相加的に誘導することが明らかとなった。
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