研究課題/領域番号 |
22700931
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床腫瘍学
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研究機関 | 株式会社医薬分子設計研究所 |
研究代表者 |
原田 香織 株式会社医薬分子設計研究所, その他部局等, 研究員 (00506727)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Tie2 / リンパ管新生 / 血管新生 / 癌 / 低分子阻害剤 / 論理的分子設計 |
研究概要 |
哺乳類において、血管・リンパ管の形成異常は癌原発巣の拡大や転移の経路となっているが、脈管新生特にリンパ管新生の制御メカニズムには未解明の部分が多く残されている。そこで本研究では、脈管新生との関わりが深いVEGFR2 and/orTie2について、医薬分子設計研究所で独自に開発された論理的分子設計法により特異的低分子阻害剤を創製し、それらを探針としたAng/Tie2シグナル伝達機構及びリンパ管新生における機能の解明を目的とした。 H22年度までに、論理的分子設計法に基づいたヒット化合物の選出(バーチャルスクリーニング)及びin vitro評価系による活性評価(1次スクリーニング)を行ない、いくつかの活性化合物を得ることができた。そこで、H23年度は候補化合物のプロファイリング(培養細胞における機能の検討、2次スクリーニング)を行ないつつ、in vitro活性評価結果からTie2の活性発現に重要な三次元構造上の要素について知見を得ること、更なる活性化合物の探索を目標とした。 まず、1次スクリーニングによって得られた活性化合物の細胞有効性試験として、EA.hy926内皮細胞株を用いたDELFIAアッセイによるTie2自己リン酸化の阻害活性の評価を行なった。細胞においても高い阻害活性を示した化合物(シード化合物)に関しては、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を用いた機能解析を実施し、プロファイリングを行なった。その結果、1.糸状仮足が長く伸びる形態変化 2.シート形成阻害 3.運動能の亢進 4.細胞増殖阻害 等を引き起こすシード化合物が得られた。 即ち、これら化合物によっては、血管内皮細胞の安定性が失われることや細胞増殖阻害が引き起こされることが示唆される。今後は、その阻害機構から脈管新生のシグナル伝達を解明し、さらには医薬応用として有効で安全な抗癌剤の創製に繋げたい。
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