研究概要 |
大気微小粒子の主要成分である炭素成分の従来測定法である熱分離法では,有機炭素(OC)の炭化による元素状炭素(EC)の過大評価が大きな問題であり,また,これを補正する熱分離・光学補正法の装置は高価である.そこで,捕集後のフィルター試料の反射光強度を測定することで,従来に比べて正確なEC濃度を測定する手法を開発した.これを使ってこれまで熱分離法により分析された試料を測定し, EC濃度の経年変化を再評価した.熱分離法によるデータに比べて経年的な低下傾向が見られ,ディーゼル車排出ガスへの対策強化と整合的であった.
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