研究概要 |
中国西北地方の黒河流域を対象とした流域水収支解析の結果,農業用水量の約86%がブルーウォーター起源であることを明らかにした。さらに,主要品目である種用とうもろこしと野菜類の流通経路と流通量を聞き取り調査によって明らかにした。対象地域の張掖市が節水政策のパイロット都市に指定されたことをふまえ,政策前後の土地・水利用変化とそれに伴う水収支変化を解析するとともに,政策に対する住民の認識や経済状況の変化を解析した。その結果,ステークホルダー間で,対応や認識に矛盾があることを明らかにした。農民レベルで節水されたは農業企業による新規開墾地で取水()されており,地下水位の低下問題に拍車をかけていると考えられる。水消費量の少ない産業構造への転換などの検討が必要と考えられる。
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