研究課題
若手研究(B)
山本有三の「路傍の石」(1937)は、明治30年代を舞台とする教養小説であるが、昭和30年代まで幅広い層に愛読され、民間教育メディアとしての機能を果たした。本研究ではこの小説を題材として、昭和戦前期における「教育システムからの排除」問題について考察した。「路傍の石」が示した解は、教育システムや互助的共同体への包摂ではなく、社会関係資本の蓄積を通じた「独立自尊」の可能性だった。成果をまとめた論文は2012年に刊行される予定である。
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