研究概要 |
調査から労働者と学生の睡眠の不調は深刻な状態にあるものの,薬物治療による抵抗感が確認された。労働者は不眠と悪夢症状が強いが,さらに学生は不眠が深刻で過眠症状も強く,睡眠のリズムの乱れの影響が疑われた。労働者と学生において,職務ストレサーや学生生活ストレサーそのものよりも,不眠,過眠,悪夢症状から成る睡眠の不調が,抑うつ症状をよく予測するモデルが見出された。つまり,抑うつの予防には睡眠の不調の改善が重要であることが示唆された。非薬物療法である CBT による事例研究と準実験研究を実施し,不眠に関して,入眠前の筋弛緩法や思考に対する認知療法の効果を確認し,悪夢に関して入眠前の思考に対する認知療法の効果を一部確認した。
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