研究概要 |
本研究課題では,運動知覚に関連する現象に対して物体の表面特徴や輪郭情報が及ぼす影響について調べた.具体的には,(1)運動処理に重要な脳部位との関連が指摘されているオブジェクト置き換えマスキングにおいて,先行呈示したマスクの表面特徴(具体的には色)を突然変化させることで,マスクプレビューにより減弱したマスキング効果がどのような影響を受けるのか,(2)接近物体の到達時間推定において,物体の輪郭をぼかすことがどのような影響を及ぼすのか,について検討した.その結果,マスクの色がターゲット呈示時に突然変化するとマスキング効果が再び現れること,接近物体の輪郭がぼけている場合には鮮鋭である場合と比べて見積もられる到達時間が遅くなることが明らかとなった
|