研究概要 |
本研究では,他者がある刺激を他の刺激と弁別しているか否かを脳電位から推定する新しい手法を開発した。判定に用いる刺激呈示回数と電極数をできるだけ減らすことを目指した。まず,刺激を弁別しているときには,刺激提示後400-1000 msに後頭部優位に陽性電位が生じることを明らかにした。さらにこの脳電位に注目すると,刺激呈示回数5回・後頭部の1電極での計測であっても,弁別を有意に正しく推定できることが分かった。本研究の成果は,犯罪捜査のためのポリグラフ検査やブレイン-コンピュータインタフェースを使った意思伝達システムに応用できると期待される。
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