| 研究概要 |
ジョン・デューイの教育思想は,子どもの興味や関心を中心に据える進歩主義,経験主義,問題解決型の教育を説く理論や方法として広く参照されてきたが,その思想は,社会や政治に関する哲学と深い結びつきをもっている。本研究は,現代のコミュニタリアニズムによるデューイ再解釈の可能性と課題を考察することによって,こうしたデューイ教育思想の政治的含意を解明しようとするものである。この検討をとおして解明されるのは,政治と教育についてのデューイの考えがデモクラシー,社会正義,シティズンシップといった現代のさまざまな議論とどのように関連しているかということであり,デューイのデモクラシーの教育理論の重要性が明らかとなる。
|
