研究概要 |
渦の大規模構造形成は,木星の大赤斑や鳴門の渦など,普遍的に見られる現象であるが,そのメカニズムについては不明なことが多い。本研究では, Onsagerが提唱した負温度点渦系を対象とし,渦の構造形成について,絶対温度をパラメタとして力学過程を理解することを目標とする。これまでの様々な研究から構造形成には拡散項が大きな鍵を握ることが示唆されているので,本申請では拡散項の定量的評価を試みたところ,久保公式の拡張となる結果が得られた。拡散項は1/Nに比例するため,粒子数無限大の熱力学的極限で,非粘性となる。
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