| 研究概要 |
本研究では自己組織化沈殿法より、不揮発性の乏しい溶剤に構造が明確な光機能性液晶高分子から揮発性の良溶媒を蒸発させることによって、高分子液晶微粒子を作製する発想に至った。狭い空間に存在する粒子中の光学的性質(屈折率・複屈折性など)を変化させることで,液晶配向の変化を光で誘起し、ミクロアクチュエーターの性能を発現させることを主たる目的とする。その後に、得られた粒子は良好な光学透明性を持つ高分子(PVA, PMMAなど)中に分散して新しいハイブリッド液晶材料を創製し,さらに実用的な応用を行う。さらに、PVAと液晶微粒子のハイブリッド膜が光応答性を持ち、UVライトの照射により屈曲出来ることが確認された。本手法では容易に光機能性を持つフィルムを作製でき,加えて自発的に安定した相構造のポリマー粒子を形成できる。構造の精密な制御が容易であることから,分子設計の観点から極めて有望であると期待できる。さらに,そのハイブリッド液晶材料の光制御の挙動を評価するとともに,これまでに無い新しい応用を確立することを目的とする。
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