研究概要 |
本研究では,CTイメージング技術を拡張した,結晶粒形状および結晶方位を三次元的に可視化する結晶3D マッピング法の一つである回折コントラストトモグラフィ(DCT)の開発を行った.まず日本の放射光施設 SPring-8における測定条件について検討を行い,アルミニウム合金,ステンレス鋼および工業用純鉄に適用し,本手法により結晶構造を解析できることを明らかにした.回折コントラストの測定時に得られる回折の拡がり角に着目すると,静的な引張負荷および繰返し負荷の増加とともに回折の拡がり角が大きくなることが分かった.以上のことから DCTによる結晶 3Dマッピング法および回折の拡がり角を疲労損傷評価パラメータとして用いることにより,き裂発生につながる疲労損傷およびクリープ損傷を評価できる可能性があることが分かった.
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