研究概要 |
現在,肝疾患に対し肝移植や門脈塞栓術が行われている。これら治療では肝臓内の血流バランスが術前後で大きく変化する。本研究では術後の血流バランスを予測する技術の確立を目的とし,肝臓の主要血管である門脈の3次元形状データをCTデータより構築,流動解析を行った。特筆すべきは,本研究ではCTで抽出困難な末梢血管網を,1次元の仮想血管網によりモデル化している点である。実症例のドップラー血流速測定結果との比較を行ったところ,末梢血管網モデルを門脈の流出境界に与えることにより,実際に近い血流バランスを解析上,再現する事ができた。
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